憧れハイエンドブランドでもじつは手が届くモデルがあるって知ってた?おすすめ10選

サイクリストなら誰しも一度は憧れるハイエンドブランド。トップ選手が乗るバイクは100万円を優に超えるモデルばかりですが、ハイエンドブランドでもじつは手の届くモデルがあるって知っていましたか?

ハイエンドブランドなら性能はもちろん、所有欲の満足度が桁違い。道行くサイクリストが思わず振り返ってしまうダウンチューブのロゴ……ぶっちゃけ、ドヤれます!

というわけで、ハイエンドブランドでも手の届く価格帯のモデルを紹介しましょう。

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そもそもロードバイクって何で高いの?

憧れブランドとして真っ先に思い浮かべる人も多いピナレロ Image: PINARELLO

以前はロードバイクのフレーム素材は、スチールやアルミといった金属製が主流でしたが、近年ミドルグレード以上のロードバイクはより軽量・高剛性なカーボンファイバー(以下カーボン)製が主流。これによって価格は高くなっています。さらに、同じカーボン製といっても使用されているカーボン繊維の密度・質などにも差があり、ハイエンドモデルほど高価になる傾向があります。そりゃそうですね。

またフレーム形状はより空力が重視されるようになったため、風洞実験などの研究開発費も価格に反映されています。完成車価格で考えた場合は、パーツ類の価格も無視できません。コンポーネントはワイヤー式から電動変速、さらに進んで無線電動変速が最先端のものになり、しかもブレーキもリムブレーキからより軽い力で操作できる油圧ディスクブレーキが主力に! 当然これら新テクノロジーも価格に影響を与えています。そりゃ(以下略)。

もちろん、世界的なインフレや円安などの社会的な影響は自転車業界も例外ではなく、それが近年ロードバイクが高くなっているな、というトレンドに拍車をかけているのも否定できません。

ハイエンドブランドのお値打ちモデルがおすすめな理由

ハイエンドブランドのお値打ちモデルがおすすめな理由
BRIDGESTONEロゴが渋いジャパンブランドのアンカー。世界レベルのレースで活躍する確かなブランド力がある Image:Bridgestone Cycle

ツール・ド・フランスやクラシックレースなど世界的なレースで名選手が操り、勝利をつかんできたことが、そのブランドの魅力を高め、モデル名の価値を高めてきました。そんなバイクに乗っていれば周りにアピールできるのは間違いありません! それがハイエンドブランドのバイクに乗る楽しみのひとつでもあるといえるでしょう。

もちろん、機能的な部分のメリットはかなりあります。ハイエンドブランドのミドルグレードのバイクは、素材のグレードは違えどフレーム形状はハイエンドと同じというパターンも多く見受けられます。上位モデルで培われた振動吸収などのテクノロジーが下位グレードに引き継がれている、そんなお得な状況もあるのです。

さらに、プロ選手が苛酷な使い方をしても、ちょっとやそっとじゃ壊れない信頼性、安全性もハイエンドブランドにはあります。極限まで軽量化されたバイクであっても、2000Wのハイパワーでスプリントしたり、100km/hで高速ダウンヒルしたり、はたまた嵐の中や石畳の上を走っても、ビクともせずライダーを支え、その操作に応えてくれる。そうした安全に関わるテクノロジーだって、下位グレードにも落とし込まれています。うーん、ありがたい!

憧れブランドのお買い得モデルを一挙紹介

ここからは憧れハイエンドブランドのお値打ちバイクを紹介していきます!ブランド名で主張できて比較的安く買えて、なおかつ「走り」でも「機能」でも満足できるバイクです。

常勝ブランドのピナレロが40万円台で!? ピナレロ ラザ

1952年に元自転車選手のジョバンニ・ピナレロがイタリア・トレヴィーゾで創業したピナレロ。2010年代はツール・ド・フランス総合優勝7回をはじめ、数々のビッグレースで勝利を飾り、その名声を高めました。

この実績こそが、ピナレロ=を憧れ、のポジションを確固たるものにしているわけですが、その名声を40万円台で手に入れられる名機が「ラザ」です。

「ラザ」はピナレロの代名詞的バイク「ドグマ65.1」直系といえる最新のアシンメトリック(左右非対称)デザインを採用したモデル。チェーンやギア、変速機がある右側と、これらがない左側でフレームの形状や剛性を変えることで最適な走りを実現しています。 また電動・機械式どちらのコンポーネントにも対応するフレームで、購入後のグレードアップも見込めつつ、長く楽しめるバイクになっています。

フレーム素材カーボン(HighStrength Carbon T600 UD)
メインコンポーネントシマノ105 R7000系(機械式)
カラーD381/GREY METALIC、D380/SHINY WHITE 
サイズ44SL, 46SL, 50, 51, 53, 54, 55, 56, 57.5
重量NA
税込価格465,300円

LINK: RAZHA|PINARELLO

サイクリスト憧れの「ハート」をアンダー50万で手に入れる!デローザ838 シマノ105 Di2

サイクリスト憧れの「ハート」をアンダー50万で手に入れる!デローザ838 シマノ105 Di2
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Image: NICHINAO SHOKAI

1953年、ウーゴ・デローザがイタリアで創業したデローザ。伝説のチャンピオン、エディ・メルクスらと数々の勝利を積み重ね、2000年代に入ってもなお、ハートのロゴとともに世界中のサイクリストの憧れの的となっています。そんなハートマークを50万円アンダーで手に入れられるのがこの「838」105Di2搭載機。

「838」は円形断面のパイプをつないだオーソドックスな形状のフレームを採用。快適な乗り心地を実現しつつ、デローザの遺伝子であるレースでも力を発揮するマルチパーパスなモデルです。フレーム重量はミドルサイズで約900gと軽量。シンプルなスタイルのデザインを採用していますが、ケーブル類の内装化、最大30mm幅のタイヤクリアランスなどトレンドもおさえています。伝統×トレンドをミックスした至高の一台、ギリギリ40万円台なら手が届く!

フレーム素材カーボン
メインコンポーネントシマノ105Di2
カラーStealth Matt、Blue White Glossy、Black Red Glossy
サイズ46、50、52、54、56
重量NA
税込価格495,000円

LINK: 838|DE ROSA

ツール連覇のDNAをこの価格で。コルナゴ V3

コルナゴも、イタリアを代表するレーシングブランド。1954年にエルネスト・コルナゴが創業し、かつては伝説的ライダーのエディ・メルクスが、近年はタデイ・ポガチャルが駆り、フェラーリと共同開発プロジェクトを行ってきたこともその栄光に華を添えています。

「V3」は、ポガチャルがツール2連覇(2020~21年)したときの愛車「V3-RS」と同型の金型を使用したピュアレーシングバイク。フレームのカーボン積層を見直すことで、加速性能は維持しつつも幅広いサイクリストに扱いやすくなっています。2022年モデルからケーブル類をフル内装し、デザイン的なスタイリッシュさと空力性能を向上させました。このエッセンスを50万を切る価格で手に入れられるなら、それは幸せな選択肢です!

フレーム素材カーボン
メインコンポーネントシマノ105(機械式)
カラーマットペトロールブルー、マットカーボン、ホワイト
サイズ420S / 450S / 480S / 500S / 520S
重量NA
税込価格495,000円

LINK: V3|COLNAGO

伝統 × 流麗 × トレンド。ウィリエールトリエスティーナ ガルダ

ウィリエール ガルダ SHIMANO 105 DISC Di2 仕様完成車
Image: Hattori Sangyo

1906年、イタリア人職人のピエトロ・ダル・モーリンが当時無名だったイギリスのブランド、ウィリエールを購入したことが起源。2024年はアスタナとグルパマ・FDJの2つのワールドチームをサポートすることで注目を集めています。

エンデュランスロードのミドルグレードに位置する「ガルダ」は、上位モデル同様にケーブル類をフル内装するステム「STEMMA S(ステンマ エス)」で空気抵抗を削減しながら、最大32mmのタイヤクリアランス、振動吸収性を高めた細身のシートステーなどトレンドをおさえた1台です。イタリアンブランドらしいシンプルでありながら流麗なデザインとこの価格。「欲」を抑え切れない!

フレーム素材モノコックカーボン
メインコンポーネントシマノ105 Di2
カラーホワイト、ブラック/ブルー、マットブラック/レッド
サイズXS、S、M、L、XL
重量フレーム1,150g、フォーク370g
税込価格506,000円

LIMK: GARDA|Wilier TRIESTINA

ベルギーブランドで差をつける!リドレー グリフィン

舗装路もグラベルもこなせるオールロードバイク リドレー グリフィン
Image: Mizutani Bicycle

自転車競技を国技とするベルギーで1997年に誕生したリドレー。比較的新しいブランドですが、その性能の高さ、デザイン的な美しさはすでに知られているところ。

「グリフィン」は、舗装路でのスピードとグラベルでの快適性を兼ね備えたオールロードバイク。低重心化されたBBドロップと少し長いチェーンステーを採用することで、直進安定性と快適性を向上しています。ボトルケージやバッグ類を取り付けるダボ穴も各所にあり、トップチューブマウントにはストレージボックスを装着可能。クオリティ・オブ・ライフを掲げるベルギーの、スタイリッシュで高性能なロードバイクを40万円台で手にいれられます。

フレーム素材カーボン(30T / 24T HM UDカーボン)
メインコンポーネントシマノGRX(機械式2ⅹ12)
カラーBermuda Grey-Orage、Thyme Green-Candy Red
サイズXS / S / M / L
重量9.3kg (Sサイズ)
税込価格451,000円

LINK: Grifn|Ridley

モデル名で「名前買い」もアリ

誰もがハイエンドイメージをもつブランドと同じように、際立ったモデルというのも存在します。憧れの存在として広く知られたモデル名でありながら、フレーム素材、コンポのグレードなどハイエンド譲りの機能を備えた末弟モデルたち。プロ選手と同じかたちのバイクに憧れるけど予算は抑えたいというサイクリストにおススメです。

日本バイシクル・オブ・ ザ・イヤー受賞のRP9とほぼ一緒?! アンカー  RP8

日本バイシクル・オブ・ ザ・イヤーの受賞歴が輝かしいRP9とほぼ一緒?! アンカー  RP8
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Image: Bridgestone Cycle

ロードレース、トラックレースなど国内外で活躍し、本格イメージの強い我らが日本ブランド、アンカー。玄人感の漂う『BRIDGESTONE』ロゴで狙い目なのが「RP8」です。

「日本バイシクル・オブ・ ザ・イヤー2022」を受賞したフラッグシップモデル「RP9」のフレーム設計をベースに、カーボン素材のグレードを見直したモデル。主要な部位の剛性はRP9対比で約90%としつつ、走行感を左右する剛性のバランスをRP9と同等に設定したことで、RP9譲りの乗り味を実現! もちろん、空力性能はRP9と同等。コンポーネントは電動・機械式の両方に対応しています。

フレーム素材カーボン(TORAY T800/T700)
メインコンポーネントシマノ105Di2
カラーレーシングブラック、レーシングホワイト
サイズ440、490、510、530mm
重量8.5kg (490mm) ペダルなし
税込価格572,000円

LINK: RP8|Anchor

軽量ロードとして羨望を集める『エートス』を30万円台で。スペシャライズド エートス

アメリカ、そして世界を代表するスポーツサイクルブランドのスペシャライズド。「エートス」は、まさにピュアロードバイク。勝つことでなく、ロードバイクの本来の楽しみを追求したコンセプトが話題になりました。コンセプトを突き詰めた結果、トップグレードモデルはUCI規定の重量を優に下回るほど超軽量に。「エートス乗り」がひとつのアイデンティティになるほどの個性を持つ本シリーズに、なんと30万円台のモデルが登場しているのです。

上りでの加速性能や下りのハンドリング、さらには長距離ライドに求められる快適さを高い次元でクリアしています。「エートス・スポーツ」は、スペシャライズドの中ではサードグレードとなる「FACT 9R Carbon」を使用したフレームに、最新のシマノ105(12速機械式)を組み合わせたモデルです。プレミアムコンセプトのバイクを30万円台で。最高な買い物じゃあないですか。

フレーム素材カーボン(FACT 9R Carbon)
メインコンポーネントシマノ105(12速・機械式)
カラーグロスフォグティントカーボン/デューンホワイト、サテンブルーオニキス/メタリックオブシディアン
サイズ49、52、54、56、58
重量NA
税込価格385,000円

憧れの『オルトレ』オーナーにキミもなれる!ビアンキ オルトレ・レース

憧れの『オルトレ』オーナーにキミもなれる!ビアンキ オルトレ・レース
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Image: CYCLEUROPE JAPAN

1885年にイタリア・ミラノでエドワルド・ビアンキが創業したビアンキは、現存する世界最古の自転車ブランド。1998年にマルコ・パンターニがジロとツールのダブルツール制覇を達成したときもビアンキを愛用していました。イタリア語で青空を意味するチェレステカラーの知名度は抜群ですが、エアロロード『オルトレ』のレースイメージも誰もが知るところ。知名度と実績のどちらも手に入れられるのがビアンキのオルトレです。

新型になったばかりのオルトレは値段もハイエンドなモデルが並んでいましたが、105の機械式を搭載することで50万円を下回るモデルが追加されたのです!

「オルトレ・レース」はビアンキのエアロロード「オルトレ」の中で「RC」、「プロ」、「コンプ」に続く末っ子的存在。フレーム形状は上位モデルとは異なる直線基調のデザインながら、カムテール構造のチューブや内装式ケーブルなどエアロロードとしてのツボをおさえています。

フレーム素材カーボン
メインコンポーネントシマノ105(12速・機械式)
カラーCK16 / IRID MATT(チェレステ)、GRAPHITE CANGIANTE / GRAPHITE MATT
サイズ44/ 47 / 50 / 53 / 55 / 57
重量NA
税込価格495,000円

LINK: OLTRE RACE|Bianchi

30万円台のレーシングモデル!キャノンデール スーパーシックス エボ 4

Image: Cannondale

1971年にアメリカ・コネチカット州で創業したキャノンデール。マウンテンバイクなどに採用される片持ちサスペンション「レフティ」など、独自の技術が自転車ファンの心をくすぐります。日本期待の留目夕陽選手が2024年に加入するEFエデュケーションもサポートしています。

キャノンデールの「スーパーシックス」シリーズは、軽さと空力を究極まで追求したロードバイク。中でも「スーパーシックス・エボ」は、最新の第4世代「スーパーシックス エボ LAB71」、一世代前のハイエンド「スーパーシックスEVO HI-MOD」に続く、サードグレード的な位置づけながら、上り、下り、平坦もこなせるオールラウンドなレースバイクです。本格的なレースバイクが30万円台、ベストチョイスになる人、いるでしょう!

ちなみにモデル名に含まれる「シックス」は、カーボン(炭素)の原子番号「6」を表しているんですよ。

フレーム素材カーボン(SuperSix Evo Carbon)
メインコンポーネントシマノ105(12速・機械式)
カラーBlack、Orange
サイズ44、48、51、54、56、58
重量NA
税込価格399,000円

LINK: SuperSix EVO 4|cannondale

どのモデルも等しくトレックロゴが主張する!トレック エモンダ SL 6 Di2

世界最大規模の自転車メーカーといわれるトレックは1976年、アメリカ・ウィスコンシン州ウォータールーで創業。1980年代には航空宇宙産業の技術を採用し、カーボン素材のバイクを開発。近年では、ファビアン・カンチェラーラ、アルベルト・コンタドールなどのレジェンド選手が愛用していました。

トレックのロードバイクは、「マドン」がエアロロード、「ドマーネ」がエンデュランスロード、それに対し「エモンダ」は軽量なヒルクライムバイクのシリーズです。上りに最適ではありますが、空力性能や長距離での快適性もバランスよくデザインされているのが特長です。「エモンダSL6 Di2」は「500シリーズOCLVカーボン」を使用したセカンドグレードのフレームに、シマノ105Di2を搭載。コストパフォーマンスに優れた1台です!

フレーム素材カーボン(Ultralight 500 Series OCLV Carbon)
メインコンポーネントシマノ105Di2
カラーDnister Black/Trek Black、Quicksilver/Radioactive Red
サイズ47、50、52、54、56、58、60
重量8.50 kg(56サイズ)
税込価格529,100円

LINK: Émonda SL 6 Di2|TREK

強いブランド名はやっぱり満足度も高い!

ハイエンドブランドのロードバイクに憧れはあるけど、どうせお高いんでしょと思ってしまいますよね。だってハイエンドブランドなんだから。もちろん選択肢は多くはないけれど、ラグジュアリーなブランドエッセンスを享受できて、ちょっと頑張れば買えるバイクも探せばあるものです。

存在感抜群のブランドって、やっぱり気持ちいいし満足度はひとしお! ハイエンドブランドのお手頃モデル、賢い選択だと思いませんか?

Y’s Road オンライン アウトレットコーナー

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WRITTEN BY光石 達哉(みついし たつや)

プロ野球やモータースポーツのライターやウェブサイトの仕事をしていたが、15年ほど前に自転車にはまる。週1程度でロングライドに出かけるが、最近はリバウンドした体重がなかなか減らないのが困りもの。

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